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Capcom Cup12,SFLの一部有料化、開発チームも驚き

Capcom Cup 12やSFLの一部有料配信化を巡って、海外ファンやプレイヤーから批判の声が相次いでいます。こうした中、『ストリートファイター6』のディレクターである中山貴之氏が、自身のSNSを通じて海外プレイヤーの質問に率直に回答しました。

開発チームも今回の方針には驚いていたことを明かし、さらに前作の取り組みや現在の担当領域、そしてプレイヤーへの感謝を語っています。

中山氏と海外勢の主なやり取り

Capcom Cup 12の有料配信を巡り、海外コミュニティから疑問や批判が相次いでいます。北米のトッププレイヤーBrian_Fはeスポーツ部門と開発チームの関係について次のように質問を投げかけました。

Doesn't it seem strange that the esports division and dev team seem so entirely disconnected? Perhaps different monetization strategies could have resulted with collaboration, rather than just charging such a high price for streaming Capcom Cup
「eスポーツ部門と開発チームが完全に断絶しているように見えませんか? 協力していれば、Capcom Cupの配信に高額を課金する以外の収益化戦略も可能だったのではないでしょうか。」

この問いかけに対し、『ストリートファイター6』ディレクターの中山貴之氏は率直に次のように回答しました。

It may sound strange, but it's true. Revenue targets and assigned tasks differ fundamentally by department. Even the development team was surprised by this announcement(At least Matsumoto and I were shocked at the venue)That said, since this matter occurred within the same company, we are currently discussing it. We apologize for any concern this may have caused.
「奇妙に聞こえるかもしれませんが、事実です。部署ごとに収益目標やタスクが根本的に異なっています。開発チームも今回の発表には驚きました(少なくとも松本氏と私は会場でショックを受けました)。ただし同じ会社の中で起きたことなので、現在話し合っています。ご心配をおかけして申し訳ありません。」

さらにBrian_F氏は、中山氏の回答を受けて次のように続けました。

We appreciate the transparency. Street fighter fans want CPT to be successful and want to support. Many of us who are able to would be willing to spend money on DLC, cosmetics, merch... We want the Capcom Cup finals to be a big event for everyone around the world to enjoy
「透明性に感謝します。ストリートファイターファンはCPTの成功を望み、支えたいと考えています。 可能な人の多くはDLCやコスメ、グッズにお金を出す用意があります。 Capcom Cup決勝が世界中の誰もが楽しめる大イベントになることを望みます。」

その後、中山氏は、過去の取り組みや現在の役割についても説明しました。

For example, the initiatives we implemented in the previous title. That was a proposal from the development team—it was tough but fun. Since then, the organization has grown significantly, and various departments have been established. My main responsibilities now are improving the game content, enhancing the quality of merchandise and collaborations, and working on movies and video projects. I'll keep discussing ways to improve things, even just a little, with other departments.
「例えば前作で実施した取り組みは、開発チームからの提案でした。大変でしたが楽しかったです。その後、組織は大きく成長し、さまざまな部署が設立されました。私の現在の主な担当はゲーム内容の改善、グッズやコラボレーションの品質向上、映画や映像プロジェクトへの取り組みです。他の部署とも少しでも改善できるよう議論を続けていきます。」

最後に、中山氏はスト6プレイヤーへの感謝を強調しました。

And we developers truly cherish every single person who plays our games. Thank you always🙏🙏🙏
「そして私たち開発者は、ゲームを遊んでくださる一人ひとりを本当に大切にしています。いつもありがとうございます🙏🙏🙏」

自らリスクを承知で応じた姿勢

中山氏は一連のやり取りの中で、「もし仕事で叱られたらコメントを消します」「あまり踏み込みすぎると叱られるので、普通にしてます。眠い!」といった冗談交じりのポストも行いました。

また「会社員としては良くない動きをしているのは分かっているけど、申し訳なくてね~」とも投稿しています。

これらの発言からは、社内で立場的にリスクがあることを理解しながらも、それでも自分の意志でファンに率直に答えようとする姿勢がうかがえます。海外コミュニティからは「誠実さが伝わる」「こういう開発者は珍しい」と好意的に受け止められています。

まだまだ騒動が収まる気配はない

中山氏の対応には感謝や共感の声が寄せられています。一方で、カプコン経営陣への批判も数多く見られます。 一部のファンは「有料化については責任者が正式に説明すべきだ」と指摘しており、また「観客の反応を根拠に有料配信の手応えを語るのは誤りで、現地と配信は別に考えるべきだ」といった声も出ています。なかには「Capcom Cupの有料化は必ず失敗する」と強く反対する意見もあります。

このように、コミュニティは中山氏を筆頭に開発スタッフの誠実な姿勢を評価しながらも、カプコンの方針には強い不安と不満を抱いているようです。今後、Capcom CupやSFLの運営がこうした声をどう反映していくのかが注目されています。